Outlook に表示されている共有メールボックスを非表示にする
Exchange Online の共有メールボックスを作成し、アクセス権限を割り当てると、ユーザーの Outlook に自動で共有メールボックスが表示され、メールの確認や返信が可能になります。
しかし、Outlook に自分のメールボックス以外が表示されることで Outlook が使いづらくなり、メールの操作を誤ってしまうなど、業務に支障をきたすことも・・・
今回は Outlook に表示されている共有メールボックスを非表示にする方法とブラウザーで共有メールボックスにアクセスする方法をご紹介します。
共有メールボックスの AutoMapping の無効化
Outlook に共有メールボックスが表示されないようにするには AutoMapping の設定を変更します。この設定は既定で有効となっており、Outlook に共有メールボックスが表示されるようになっています。AutoMapping を無効にすることで、共有メールボックスを非表示にできます。この設定は PowerShell でのみ可能です。
- スタートを右クリックして、[ターミナル (管理者)] をクリックします。
※ Windows 10 の場合は [Windows PowerShell (管理者)] をクリックしてください。
※ 管理者モードの PowerShell を起動するには PC のローカル管理者アカウントが必要です。 - PC に Exchange Online モジュールをインストールします。
Install-Module ExchangeOnlineManagement
※ 信頼されていないリポジトリのメッセージが表示された場合は Y ボタンを押下してください。
- Exchange Online に接続します。サインイン画面が表示されるので、管理者アカウントとパスワードを入力してください。
Connect-ExchangeOnline
エラーの場合、以下を実行して再度接続してください。Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -scope Process
- 指定した共有メールボックスの AutoMapping を無効にします。
Remove-MailboxPermission -Identity "共有メールボックスのアドレス" -ClearAutoMapping
実行後、数分で共有メールボックスが非表示になります。
PowerShell の操作後は Exchange Online との接続を切断してください。Disconnect-ExchangeOnlineManagement
AutoMapping の注意点として、各共有メールボックスの設定状態は Exchange 管理センターや PowerShell でも確認することができません。管理者は変更した共有メールボックスの情報をメモや共有資料などに保存しておいてください。
Web ブラウザーで共有メールボックスを開く
Outlook に表示されなくなった共有メールボックスは Web ブラウザーを利用してアクセスできます。Web ブラウザーから https://outlook.office.com/共有メールアドレス/ にアクセスします。
サインイン画面が表示された場合はユーザーアカウントとパスワードを入力してサインインしてください。
共有メールボックスにアクセスできました。アクセス後、Web ブラウザーのお気に入りに登録しておくことで、次回からはすぐにアクセスできます。
PowerShell を利用しますが Outlook の共有メールボックスの表示を簡単に非表示に変更ができます。「共有メールボックスを利用しているが Outlook に表示されているのが煩わしい!」 と思っている方はぜひお試しください!
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